おいでよクラシカロイドの沼

クラシカロイド 感想。私(ナジェージダ)、ミーチャ(相手方)の座談会形式で行います。よろしくお願いします。

クラシカロイド ムジーク感想 ムジコレ3編

白鳥ROCK〜白鳥の湖より〜

作詞 - つんく / 作曲 - ピョートル・チャイコフスキー / 編曲 - つんく♂クラシカロイド楽団 with 平田祥一郎 / 歌 - 針尾ありさ

 

・「原曲との類似性」:5

 原曲の有名な物悲しい旋律をギターでギュンギュンいわせ、切ない声で歌うと、こんな歌になるなんて! まさに良アレンジ。ロシアバレエの曲は歌謡曲との親和性が高い。

 

・「ポップスとしての聞きやすさ」:5

 恋しい人と別れた女の気持ちを切々と歌った歌詞を、間奏のギターが引き立てる。歌声もとろけるような美しさ。恋愛系ドラマのEDにありそう。

 

・「歌唱の難易度」:3(私見:4)

 音程が低めなので私には歌いにくい。全編ほぼ地声。「出会いなどなければよかった」の「れ」が少し高いので、地声でがならないように気をつけよう。恋人と別れた時の気持ちを思い出して歌うとよりらしくなる。

 

 

疾風怒濤〜交響曲第25番より〜

作詞・編曲 - tofubeats / 作曲 - ヴォルフガング・アマデウスモーツァルト / 歌 - 中川晃教

 

・「原曲との類似性」:3

 歌の部分はオリジナル。しかし、原曲の重厚さと緊張感を継承しつつ、バイオリン等を電子音に変えたことで、明るさも兼ね備えた良アレンジになっている。

 

・「ポップスとしての聞きやすさ」:5

 まさにモーツアルトのテーマソング。そして僕らの応援ソング。「わからない人たちの ことはわからない」に孤独を受け入れた天才の姿が垣間見られる。そして、繰り返される歌詞「君は君の未来をつかむのだ」は、天才でない私たちにも希望を与えてくれる。落ち込んだ時に聞くべき。

 

・「歌唱の難易度」:4

 1オクターブ上で歌った。まず、音の変化と歌詞の部分が若干多めなので、メロディーを覚えるのが大変。サビも短いので、ロングトーンで乗り越えられる部分が少ない。結構喉に気を遣う。リズムもAメロとBメロで結構変わるので遅れないようにしよう。上手く歌えれば死ぬほどかっこいい。

 

 

シューベルトの魔王道

作詞 - 丸省 / 作曲 - フランツ・シューベルト / 編曲 - アボカズヒロ / 歌 - シューベルト前野智昭

 

・「原曲との類似性」:1

 裏メロのピアノしか原曲してないよ! だがそれがいい

 

・「ポップスとしての聞きやすさ」:1(褒め言葉)

 ヒップホップと言いつつ歌詞は少なめ、かつ歌詞が音羽館の皆さんへの文句という完全なる内輪ネタかつアボカド賛歌なので、本編知らない人に薦めるのは難しい。しかし、前野さんの歌唱が神レベルにうまいのと、「このチャンネルには谷間はなしだ」など、歌詞にものすごい破壊力があるので、クラシカロイド視聴を1クールで切った人には絶対に進めるべき。

 

・「歌唱の難易度」:3

 ヒップホップと言いつつリズムがわかりやすいので、カラオケで歌詞を見ながらなら意外と簡単に歌える。喉を狭くして、歌詞の後ろに力点をおくようにして喋ると吉。前野さんの神歌唱をよく聞いてリズムをつかもう。そして友達の前で歌って皆を驚かせよう! 「つーか誰だっけ?」や「まっずいギョーザー!」に気持ちを込めるのが楽しすぎてもはや中毒になる。

 なお、カラオケの採点機能は切っておくこと。採点不能

 

 

豊穣の夢〜エリーゼのためにより〜

作詞 - 森雪之丞 / 作曲 - ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン / 編曲 - 布袋寅泰 / 歌 - 田中彩子

 

・「原曲の類似性」:5

 原曲のメロディをそのまま歌っている、とても美しい曲。歌詞も恋する人への思いに関してちょっと言及しているので、それっぽい感じはある。

 

・「ポップスとしての聴きやすさ」:1(褒め言葉)

 なんでこんな真面目な歌詞と曲調に、コーヒーを賛美する映像が重なるんだよ! 本編の映像が鮮烈すぎてもはやギャグソングになっている。単体できくと、田中さんのすごいビブラート高音と、ときどきかき鳴らされるギターの音色がアンバランスで、逆にいい感じ。もはや新種の音楽。

 

・「歌唱の難易度」:5

 隠れパガニーニによる超絶技巧練習曲。

 まず、テンポが大変ゆっくりで、ロングトーンも多いので、先走らないように注意しよう。サビ近くになると毎回音が一旦途切れるのでそこにも注意。入り方を練習するべし。

 サビの「夕日を浮かべてー」以降のハイトーンは、高音厨を自称する私でもギリギリ。そのあとの「ああああああああああああああああああ」とか、もはや夜の女王のアリアじゃん(そこまで高くはないが)。音程遷移もものすごい速い。出ない。さあ全世界の高音厨よ、これに挑戦するのだ!

 

 

Funk稲妻っ!〜無伴奏チェロ組曲より〜

作詞 - つんく / 作曲 - ヨハン・セバスティアン・バッハ / 編曲 - つんく♂クラシカロイド楽団 with 鈴木俊介 / 歌 - 楠木勇有行、Emyli、Alisa K

 

・「原曲との類似性」:2

 原曲の厳かな、レトロな感じのするメロディをイントロに、楽しいディスコ風ミュージックを作り出している。イントロで、チェロと電子音が絡み合う部分が最高。雰囲気が真逆になってしまうところがまた良い。

 

・「ポップスとしての聴きやすさ」:5

 70年代ディスコ風。イントロと歌の部分に齟齬のない良アレンジ。さあみんなも「Shaking up baby!」

 

・「歌唱の難易度」:4

 まず「これってなんだろう」の「これって」が少し速いので、正確に音程をとるのは至難の技。「稲妻のように」の「に」も、女性が地声から裏声に変わるレベルの高さなので油断しないこと。

 後半は歌いやすいが、英語の部分(女声)と日本語の部分(男声)を一人でやらないといけないので大変。だがそこが楽しい。

 

 

 

すべては愛から〜ブランデンブルク協奏曲第2番より〜

作詞 - つんく / 作曲 - ヨハン・セバスティアン・バッハ / 編曲 - つんく♂クラシカロイド楽団 with 鈴木俊介 / 歌 - あゆべえ針尾ありさ、久岡めるも & つんく♂クラシカロイド混声合唱

 

・「原曲との類似性」:3

 原曲そのままのメロディを裏メロに使っている。管楽器で奏でられる分、原曲より明るさ、「ファンファーレ感」が増していていい。まさに宇宙人への歓喜の歌(違)。

 

・「ポップスとしての聴きやすさ」:2

 耳が喜ぶ美しい音色。しかしいかんせん歌詞が哲学的。「誰しも平和を願えどジェラシー抱く」とか、シンプルだけど、人間の本質をつきすぎ!

 

・「歌唱の難易度」:2(心理的大変さ:5)

 まず、「すべては愛から」以下、「すべて」から始まる歌詞はずっと同じ音程。聞くぶんには楽しいが、歌うとある意味作業ゲーと化す。しかし、中盤の「流れすぎるこの世はー」以下は音程がぴょこぴょこ動くので、難しいが楽しい箇所。ここを歌うためにカラオケでこれを選ぶ価値がある。あと、採点機能をONにすると無駄に高得点が出る。みかんゾンビマーチと並んで、カラオケ勝負の際にぜひ。

 

 

世界はMUSIC!〜魔笛より〜

作詞・編曲 - tofubeats / 作曲 - ヴォルフガング・アマデウスモーツァルト / 歌 - 上花楓裏

 

・「原曲との類似性」:2

 サビが有名な「夜の女王のアリア」と同じ。しかし、あのおそろしい高音部はいい感じに楽しいメロディとなってカットされている。ホッとした。

 

・「ポップスとしての聴きやすさ」:Max

 何かのキャンペーンの告知ソングにもなってそうな、明るく身近な感じの曲。「復讐の炎は地獄のように私の心に燃え」。こんなおぞましいタイトルの原曲を、明るいウェルカムソングに変えたところが、いかにもモツさんらしくて良い。

 

・「歌唱の難易度」:3

 あの「夜の女王」の超高音もなく、楽しみながらすんなり歌える曲。「空の向こうの宇宙 君と僕と世界中 全部音楽と愛で満たしましょう」のところで君のウキウキは頂点に達するはずだ。ラスサビで、「満たしましょう」の「た」のところで突然転調するのでそこだけ注意。

 

 

大宇宙音楽賛歌No.9〜交響曲第9番より〜

作詞 - 森雪之丞 / 作曲 - ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン / 編曲 - 布袋寅泰 / 歌 - 岸祐二

・「原曲との類似性」:3

 「歓喜の歌」の部分以外、原曲と似ている箇所を見つけられなかったのだが……。情報求む。

 

・「ポップスとしての聴きやすさ」:3

 「すべては愛から」と同じく歌詞は結構哲学的。「本当に これでいいか 進化の果て」「ただ複製(コピー)されたような人間たちがひしめく」って人類と現代社会への風刺ですか!? ある意味「すべては愛から」よりも問いを投げかけるアグレッシブな歌なのに、「歓喜の歌」が始まって以降、ギターの調べとともに、聴くものは不思議と「フロイデ」に包まれる。サビ後の「姿や言葉は違えども 音楽があれば一つになる」「試練の時代もいつかは終わる」で、ものすごく壮大な希望が湧き上がってくる。

 総じて単体で聴かせるのはしんどいかもしれないが、クラシカロイド視聴後に聴くと、「ああ音楽って最高だなあ」と見事に洗脳される

 

・「歌唱の難易度」:4

 一オクターブ上で歌った。「歓喜の歌」以外の部分が歌いにくい。全体的にタメが多いので先走り注意。中盤の「銀河の五線譜ー」以後、リズムがぴょこぴょこするので遅れないように。最後のロングトーンで「ムジーク!」と叫ぶところで、歌うものの胸に歓喜がわきあがる。大変だが、ぜひフルバージョンを覚えて歌って見てほしい。