おいでよクラシカロイドの沼

クラシカロイド 感想。私(ナジェージダ)、ミーチャ(相手方)の座談会形式で行います。よろしくお願いします。

クラシカロイド 1期6ー10話感想

6話「始まりのクラシカロイド

ナジェ「冒頭の音羽博士の「適当に世界を滅ぼしてこーい!」という発言に、思わず納得してしまったじゃないか。あ、クラシカロイドってやっぱり破壊の道具だったんだって。ということで、テーマは生物兵器」」

  

ミーチャ「クラシカロイド音羽博士の作った義理の兄弟人造人間だったというかなり倫理的にやばい事実が判明してしまい、さらに、彼らのあまりの自分勝手ぶりに辟易した歌苗は、全員を追い出すことに。しかし、1話と同じように解体業者が、しかも三弦を伴って来てしまい……」

 

ナジェ「どこからか颯爽と駆けつけたクラシカロイドたちが、それぞれのムジークを一斉に出してピンチを救ってくれたけど、全員のムジークが暴走して街を飲み込みそうになる。そりゃあ、あれだけの不協和音だもんなあ。テレビではあまり気持ち悪くならないように5つ同時に聞こえないようになっていたけど。あとこの回みて、ノクターンも一応少人数相手なら攻撃に使えるんだなあとわかりました。あのタワー、伸ばしていったら成層圏を突破して窒息死させられるんじゃねw」

 

ミーチャ「怖いこと言うな。。暴走したムジークを鎮めたのは、一瞬だけ流れたチラリーン鼻から牛乳「How to Win!〜トッカータとフーガより〜」。あんなに一瞬で5人分のムジークを打ち消せるなんてすごいな。普通のアニメならこの強大な力にどう立ち向かうかが鍵となるんだけどなw」

 

ナジェ「来週からモツがUMAになるんだよなあ」

 

 

7話「やまのおう」

ナジェ「今回のテーマは、「意外とシリアス」。マザコンがらみとはいえ、モツは決めた相手(今回は子鹿)との約束は死んでも守ろうとする律儀な子だよ。のちのまりちゃん回でもそうだよね。ただの小学生男子かと思ってたけど、一気に株が上がったぜ!」

 

ミーチャ「この話、何と言っても、ブームに乗っかるハママツ市民の野次馬根性がツボなんだよなあ。後のプーギー回でもそうだけど。ちょっとハマゴンを怖がったと思ったら、もう屋台とか作って観光名所にしちゃうしw」

 

ナジェ「あと、この回のハマごんにママン語で話しかける奏助といい、みかんゾンビ回のチョッちゃんといい、動物(?)とコンタクトを取ろうとする人の多さよ。まあ、2期で「子犬のカーニバル」によって意思疎通が実現するんだけどな」

 

ミーチャ「そして今回ついに餃子が出ないと思ったら、子鹿に冷凍餃子食わすとはww 鹿が草食ってことも知らないのかよw」

 

ナジェ「こう言う天然(?)なところもモツさんらしいね。

 ムジークは「炎のレクイエム」。低音部が綺麗な歌向きの曲。冒頭の歌う部分が原曲そのままだよ。効果は骸骨の吐き出す炎の当たった人間に懺悔させると言うもの。ここの懺悔パートのテンポが秀逸すぎて。

 チャイコ「テンションだけで行動してすみません」バダ「ノリについていけなくてごめんなさい」テキ屋「ぼったくってごめんなさい」シュー「生きててすみませーん!」ベト「何も悔いることはない!」」

 

ミーチャ「確かにw 敵キャラポジだったチャイコとバダ、何気に和むキャラになってる。いいぞ、キノコ採りもっと続けろ!」

 

ナジェ「この話がクラシカロイド7人(バッハさんは敵キャラかな)と人間二人の内輪ネタアニメだと気付いたところで、8話へ!」

 

 

8話「女子会の一日」

ナジェ「テーマはずばり「女子会とは(哲学)」。言いたい気持ちをしっかり言えたなら、女の子だけじゃなくても、それはもう女子会なのよって、元男の巨乳お姉さんが言うとなんだか説得力あるな! ってことは、私が経験したあれは、女子会じゃなかったのか……」

 

ミーチャ「まあ、ぶっちゃけると言う錦の御旗のもとで、好きな人を無理やり吐かせたりする拳なき暴力が、女子会の常であるからね。この話では、すっかり味方キャラになっちゃったクラクラたちが、誰に強制されるのでもなく(最後のは強制と言えるかも知れんが)、自分の苦労を一週間の歌に乗せて吐き出せたのがすごく気持ちよかったね」

 

ナジェ「男性陣は何やらむちゃくちゃ言われていたみたいだけどねw しかし、ブラックカードがあるとはいえあんなにいろんなところに行って、お金は大丈夫だったんだろうか……」

 

ミーチャ「今回のムジーク、「Fool Love Rhapsody~ハンガリー狂詩曲より〜」。原曲のメロディのいいとこ取りで、生命感と躍動感に溢れるポップスになっていて、最高だね。カラオケで歌うのも気持ち良さそうだよ。

 効果は、みんなを蛹の姿にして、色々ぶっちゃけさせて、蝶へと羽化させると言うもの。絵柄がすごい。特に蔦の中央に「着信中」って書いたバッハ様の携帯があるのがジワるw」

 

ナジェ「最後は奏助と同じく、柄にもなく「女子会、最高っす」ってなって、次の回へ」

 

 

9話「闇、その向こう」

ナジェ「シリアス回キタ〜! 1期ベスト5に入る好きな回です。その理由は3つ。

 1つは「音楽」。私、脈絡はともかく、ロイドたちが楽器弾いたり音楽の話ししているシーンが大好きなんです。やっぱり餅は餅屋だよね、と。だから文化祭回のセッションや、2期22話でクラクラと演奏するみんなも本当に好き。ただ、今回は、ベトがギターという現代の新たな楽器に目覚めたというところがツボなんだよね。天才が現代の利器とぶつかった時、その道具に屈するだけでなく、必ず自分の頭で考えて何かを生み出すはずだもん。楽器の改造をするベトを心の底から応援していました。

 2つ目は「史実ネタ」。やっぱり実際の音楽家をモデルにしているんだし、史実ネタはやるべきだと思う。知的好奇心も刺激されるしね。この話はベートーヴェンの失聴という、小学生でも知っている有名な史実をテーマにしながら、そこに縛られることなく、あえて演奏中にブレーカーがダウンするという「視覚的障害」を過去を思い出すトリガーにしたのがいいと思います。

 3つ目は「周りの人の優しさ」クラシカロイド は基本的に、音楽家たちがそれぞれ傍若無人に好き勝手やる話ですが、この話では結構他のロイドたちも、気を遣ってではなく、あくまで「それぞれの興味に応じて」ベトに協力している。ベトに優越できる嬉しさからギターを教える奏助。先輩のためにギターの木材を探して三千里をいくシュー。改造がおもしろそうと言って協力するチョっちゃん。こんな自由奔放なみなさんだもの、馴れ合いは必要ない、ただみんなで協力する様子が見られるだけで幸せなのです。

 以上三点がいいな、と思った部分かな」

 

ミーチャ「俺の出番無いやんw

 ムジークは、「六弦の怪物〜クロイツェルより〜」。気持ちいいほどの正統派ロック。原曲では中盤にムジークと全く同じメロディが入ってきて鳥肌が立つよ。さあみんなも、中世衣装になってヘドバンしようぜ!」

 

ナジェ「最後にもう一つだけ。この話、ストリートミュージシャン楽聖の心を掴み、優勝商品のギターを授かるという流れがいいね。路上のパフォーマーという、普通は虐げられるものを肯定的に描く、「弱者に優しいクラシカロイドだ。

 では、次の神回に行きましょう!」

 

 

10話「愛しのジョリー

ナジェ「1期最高の神回だぜ!」

 

ミーチャ「おいおい、発狂するなよw」

 

ナジェ「しません。良かった点を三点にまとめます。

 1つはやっぱり「史実ネタ」。ジョルジュサンドとショパンの交際は有名な話らしいですが、寡聞にして知りませんでした。勉強になります。数ある歴史ネタの中でも、話が俄然盛り上がる恋愛の話を持ってきたのがいいよね。ベトさんも「エリーゼのために」とかでやれば良かったのに。

 2つ目は「現代性」。前述の史実ネタの調理がうますぎる! まさかバーチャルアイドルに意思を持たせて恋人にするなんていう、昨今のAIモノのSFやライトノベルのノリを取り入れてしまうなんて! ジョリーがアイドル活動をすることになった段でも、メルマガでの動画配信でファンの飢餓感を煽るとか、ニコ動のコメントとか、5ちゃんねるでの煽り合いとか、個人情報をネットに晒すぞと脅すとか、ネット界隈の病巣を反映しすぎてウケる。この作品は音楽家がもし現代に蘇ったら? というスタンスの話なので、こういう過去の事実と現代の要素との融合はその醍醐味では無いかと思うね。

 3つ目は「心情描写」。とにかく人気になってショパンの歌を世界中に広めれば、ショパンも喜ぶのだと思い込んで突き進むジョリーと、人間なんて信じられないから、バーチャルアイドルのジョリーと二人きりの世界を作りたいショパン。二人のどうしようもないエゴがぶつかりあって、すれ違っていく。その様子に、普段はストーリーに入り込まない私もうるっときちゃいましたよ。他の人々も、事情がわかってからは、ジョリーと和解しに電脳世界へ行くというショパンを暖かく見守る。信じないって言っていた人間にこれだけ思いやられていたことを知るショパンの様子が、これまた良い。

 そして、別れ。二人がそれぞれの思いを伝え合って、次元の壁を超えて手をつなぐシーンは涙腺崩壊もの。ショパンの泣く声とか「うん」とかすかに頷く声とか、鳥海さんの演技も光っている。ジョリーが消えた後で史実ネタをばらすパッド君、流れが秀逸すぎるよ」

 

ミーチャ「この回はムジークも最高だった。

 まず、ジョリーがバーチャルアイドルとして歌う曲「恋はジョリジョリ〜華麗なる大円舞曲より〜」。あのワルツを4拍子に変えるだけで、中毒性までそっくりな古き良きボーカロイド音楽ができるなんてね。出だしの3連符になるところ、俺は原曲より好きだよ。後半急にワルツに戻るところもね。カラオケで歌うと、音程がジェットコースターみたいに上下して面白い。原曲もメロディラインがわかりやすく中毒性があるのでオススメだよ。

 もう一つはジョリー解体の時の曲、「夜半の月〜幻想即興曲より〜」。別名、強化版「初音ミクの消失」。前半の早口は超絶歌いにくいけど聞くとクセになる。メロディラインは原曲そのままなのでいい橋渡しになっていると思う。原曲もドラマティックなので聞きやすい」

 

ナジェ「では、最後を最高の回で締めて、今日はこれで終わりです!」