おいでよクラシカロイドの沼

クラシカロイド 感想。私(ナジェージダ)、ミーチャ(相手方)の座談会形式で行います。よろしくお願いします。

クラシカロイド ムジーク感想 ムジコレ1編

ナジェ「ストーリー、キャラクター、音楽。クラシカロイドの3要素の中でも、私は特に音楽、ムジークが好きです。Itunesで3ヶ月無料で聞いている身分で申し訳ありませんが、第1シリーズで登場した全てのムジークについて、評価をして見たいと思います。

評価は、「原曲との類似性」、「ポップスとしての聴きやすさ」、「歌唱の難易度」の3項目5段階にしたいと思います。

それでは、どうぞ!」

 

 

情熱について語るべき2、3の真実〜田園より〜

作詞 - 森雪之丞 / 作曲 - ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン / 編曲 - 布袋寅泰 / 歌 - ハセガワダイスケ

 

・「原曲との類似性」:4

 「もし『田園』の牧歌的なメロディが、ギターとパワフルな男声の畳み掛けるような音色と組み合わさったら?」というifを実現したような良アレンジ。ギターとドラムで紡がれる緊張感あるリズムに乗った『田園』の旋律は、全く違和感なくロックの世界観に溶け込んでいる。

 

・「ポップスとしての聴きやすさ」:5

 ロック風アニソンとして違和感なく聴ける音楽。歌詞も「物語の主人公は私だ! 運命よ、俺に屈しろ!」という非常に強く勇気の出るメッセージを含んでいる。爽やかな学園バトル系アニメのOPにありそうな感じ。

 

・「歌唱の難易度」:3

 とにかく、出だしの「熱き情熱を密やかに鮮やかに抱きしめて」の音程をどれだけ正確に取れるかが鍵。滑り出しが順調なら、あとは高揚して行く気持ちに乗せて歌えば、難なく音程が取れるはず! 最後の「シュピレン ヴィア ウンゼレ」の部分で高い声を響かせるのがなかなか楽しい。

 

 

アイネクライネ・夜のムジー

作詞・編曲 - tofubeats / 作曲 - ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト / 歌 - 星咲花那

 

・「原曲との類似性」:3

 歌う部分はオリジナルメロディー。原曲の第1楽章と第2楽章としての音色が、裏メロとして入っていて、地味ながら豪華なアレンジ。原曲ではバイオリンなどで重厚に奏でられる耳慣れた旋律が、可愛い電子音になっているのが小気味良い。

 

・「ポップスとしての聴きやすさ」:5

 思わずウキウキして踊りたくなってしまうメロディと歌詞とアレンジ。これこそEテレ土曜夕方の子供アニメの主題歌だ!

 

・「歌唱の難易度」:4

 楽しげな曲調に反して、案外音を取るのが難しい。特にサビ。「踊り出して歌うセレナーデ」のところで、音程がジェットコースターのように遷移し、裏声と地声の狭間を行き来する。ここを何度も練習するのが鍵。息継ぎの箇所も少なく、その直前にハイトーンがきたりするので、声が結構かすれる。生半可な覚悟では歌えない。

 

 

4.a.m.Nocturne

作詞・編曲 - EHAMIC / 作曲 - フレデリック・ショパン/歌-ギャラ子

 

・「原曲との類似性」:4

 静かに下降して行くようなイメージの、原曲の有名な旋律をほとんど全部使いつつ、音を足したり、高音で伸ばす部分を入れたりて、少しずつ上昇して行くような真逆のイメージの曲に仕立てあげている。聴き比べてみるとかなりの驚きがあるかも。

 

・「ポップスとしての聴きやすさ」:3

 歌詞は中二病でいかにもボカロなのだが、こんなにおしゃれな旋律のボカロ曲は滅多にないぞ! 音楽の知識があまりないので詳しいことは言えないが、ユーロビートを静かにしたような感じ。飛行機で成層圏を飛んでいるような感じがして気持ちいい。

 

・「歌唱の難易度」:5

 僕は歌唱のパガニーニになる! 第一弾。前半は普通。しかし、「行方を示さん」の後で、ものすごいハイのロングトーンがあったあたりで、君は何かに気づくべきだ。そのあとのサビで、次第に音を高くしながら「力に惑わされた」を3回いい、その後すぐに「うずうずうずうずきはじめ」と声をウェーブさせなければならない。しんどい。ラストも「とらわれず頼らずにー」のところで音がだんだん低くなり、「いけぬというー」のところでだんだん高くなり、最後に夜の女王アリア並みのファルセットで伸ばして締めくくる。採点機能をオンにしておくと、音程を移す画面が上にスワイプするのに驚くはずだ。さあこれを音楽祭で完璧に歌い、みんなもパガニーニになろう!

参考画像:

 

愛の矢の夢

作詞 - 麻倉真琴 / 作曲 - フランツ・リスト / 編曲 - 浅倉大介 / 歌 - 石田燿子

 

・「原曲との類似性」:2

 原曲の冒頭をゴージャスな電子音にしてイントロに使っただけで、あとは完全にオリジナルのメロディ。原曲のしっとり感もほとんどなく、ひたすらテンションの高い愛の曲に仕上がっているので、もはや「愛の夢 第3番」とは完全に別物である。だがそれがいい

 

・「ポップスとしての聴きやすさ」:4

 今時こんなにハイテンションなアニソンないよ! と思いつつ、一昔前の戦隊ヒロインものに使って欲しいような曲だったり。歌詞の「愛を推しまくっているのはわかるけど絶妙に日本語になっていない感」もいかにもアニソンらしい。

 

・「歌唱の難易度」:4(私見:1)

 全編裏声にてお送りしております。Aメロからめっちゃ激しく音程も高くロングトーンも多いので、肺活量を鍛えておこう。さもなくばサビでリッちゃんみたいに失神する。ハイトーンが得意な私にとっては、音程遷移が少なく、最も歌いやすい曲の一つ。高音が苦手な人も、キーを下げれば90点も夢じゃない?!

 

SHALALA 悩んでても解決せん〜くるみ割り人形より〜

作詞 - つんく / 作曲 - ピョートル・チャイコフスキー / 編曲 - つんく♂クラシカロイド楽団 with 大久保薫 / 歌 - 久岡めるも、堀内華央理、久保田玲子 & 一丁目混声合唱

 

・「原曲との類似性」:4

 「行進曲」他、くるみ割り人形の有名なメロディが、伴奏にも歌にも取り入れられている。そのため、アイドルソングみたいな底抜けな明るさと、行進曲の重厚さが合わさって、なんとも言えぬひょうきんな感じに仕上がっている。

 

・「ポップスとしての聴きやすさ」:4

 前述の通り、「行進曲」のメロディが若干の異質感を醸し出しているので、完全なアイドルソングには仕上がっていない。しかしそれを補ってあまりあるのが、歌詞のポジティブさ。「頭の回路をつなぎ変えたなら全てをポジティブ思考に変更」「ここはパラダイスなんでも叶いそう」「人生には躊躇するな」など、明らかに聴くものの脳をポジティブ思考に改造しにかかっている。いいぞもっとやれ。

 

・「歌唱の難易度」:3

 冒頭と、行進曲のメロディのところで、リズムや音程が大きく変化するので、そこを合わせられるかが鍵。特に、前述の「頭の回路をー」のところが、音程がぴこぴこ飛び、リズムも大きく変わる箇所なのでしんどい。あとのサビは気合で乗り切れる。

 

 

皇帝の美学

作詞 - 森雪之丞 / 作曲 - ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン / 編曲 - 布袋寅泰 / 歌 - 竹内將人

 

・「原曲との類似性」:3

 イントロのギターがギュンギュン言うところは原曲のまま。ピアノが音を盛り上げていく様子、そこからバイオリンなどが主旋律を奏でていく様子をギターに落とし込んだのは非常に秀逸。ムジークを聞くと、原曲とムジークどちらも別物としてではなく楽しめるようになっている。ただし歌の部分は完全にオリジナル。

 

・「ポップスとしての聴きやすさ」:2

 こんなに尊大なロックねえよ! 冒頭からして「我に刃向かう者 下がれそして恥を知れ」だもんな。おそらくアニソンやJPOPにもならない、ムジーク特有の楽曲。

 

・「歌唱の難易度」:3

 一オクターブ上で歌唱済み。全編ハイトーンなことを除いては、音程が飛ぶところもなく歌いやすい。せいぜい「奢るには 千年早い」の部分ぐらいか。しかし、それだけに、高得点を目指すのも難しい。Bメロの「全ての力は所詮ただ 我の力にひれ伏すためにある」の部分で、音程が微妙に変化するのを、いかに正確に歌い上げるかが鍵。

 

 

炎のレクイエム

作詞・編曲 - tofubeats / 作曲 - ヴォルフガング・アマデウスモーツァルト / 歌 - 松岡ななせ

 

・「原曲との類似性」:2

 サビの部分だけ、原曲の旋律と微妙に似ているが、あとは完全オリジナル。レクイエムっぽい厳粛で暗い雰囲気はしっかり継承されている。

 

・「ポップスとしての聴きやすさ」:4

 ホラーゲームのOPにありそう! 歌詞も会えない誰かを恋しく思う気持ちを表した曲で、なんだか切ないラブソングのよう。メロディは全くそんな感じではないのだが。

 

・「歌唱の難易度」:4

 とにかくAメロが低い。「あなたあなたあなたが」と「静か」の部分は、私の声ではマイクが認識してくれない。その割に、サビでの、「火の粉散らす炎」の「お」はなかなか高い。音程遷移が激しいので、頑張って音域を広げよう。

 

 

やってらんない気分

作詞・作曲 - つんく / 編曲 - 平田祥一郎 / 歌 - CLASKEY:KLASKY(矢田喜多 & 佐藤栞)

 

・「ポップスとしての聴きやすさ」:5

 言わずもがな。つんくプロデュースのアイドルソング。ちょっと古いような感じがするのは私だけ?

 

・「歌唱の難易度」:2

 音は女性にしては低め。アイドルの曲なので、音程なんか気にせず、自由に歌うが吉。喉から声を出して可愛い声を演出しよう。

 

 

以上。